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2015-02-26「天国と地獄」オッフェンバック1 [音楽]




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「天国と地獄」(「地獄のオルフェ」Orhee aux Enfers )(1858)、オッフェンバック作曲(Jacques Offenbach 1819-1880)の全2幕のオペレッタ、フィナーレのギャロップ(カンカンダンス)は、日本では運動会でよくかかる例のあの曲です。

アカデミックな見地からは大方は軽い音楽と目されていると思います。このオペレッタを大上段から芸術であるとは言わない、言えないまでも、一段低く軽い音楽と「だけ」思われてよいものかというのが立ち止り考えてみる理由です。便宜的に「芸術的」「大衆的」という区別において、例えばブラームスとオッフェンバック(比べる方がナンセンスなのですが)ブラームスが芸術でオッフェンバックはそうでないという当然の目され方に(それをどことなく了承しつつも)何か引っかかりを感じるのです。オッフェンバックは芸術ではない、という当然の了解・・・。
思うところはオッフェンバック作品の中に芸術性を探すということではなく、次元の違うものとして、評価できないか、という問いであって、芸術外として切り捨てられたものに新たな評価、もしくは「別評価」ができないか、という希望に駆られます。これはウィンナワルツにもJ.シュトラウスII世の「こうもり」にもいえることで、よりどころはどうしてもやはり目の前にある楽譜と音楽だけになります。

気になるところを1幕から抜出してみます(下譜例)

エウリディーチェのアリア、弦の伴奏なので楽譜(◯印)に見るよりは嫌みは感じません。実際聴いてみてもさほど違和感はありません。「旋律の自立性による経過音(半音変位)」と捉えておきます。 

offenbach orphee aux enfers エウリディーチェ(ドラッグされました).jpg 

しかしテンポはLentoなので、モーツァルトはこうは書かない、ロッシーニもこうは書かないのではないかとは思います。
その他1幕ではオルフェと妻エウリディーチェの二重唱、6/8の有名な旋律はE-durとG-durの交代でできておりロマン派的なる典型に近いものですし、エウリディーチェの浮気相手アリスタイオス(に化けたプルート)のG-mollとG-durの個性的な転調も目を引きます。G-moll→B-dur→C-moll→Gdur とdurにいくときにはかなりの時間をかけますが(歌詞の長さにもよるが)、G-durに戻るときは和声の進行を止めてOb.の半音下降でG-mollに導くという部分に出会います(1幕Pastrale)。

1幕を聴いて、オッフェンバックは思い切った鋭角的な感覚をもった作曲家という印象をもちます。(2幕へつづく) 

・・・・・・
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ピアノ:平野達也、ベース:岸政彦、ドラム:鶴牧潔 

 

 


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Janalozy

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