2015-10-13マンハイムのソナタ形式、リヒター

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　マンハイムのソナタ・アレグロフォームについてJ.シュターミッツの1750年の作品とそれ以前の楽曲の調査で、大方この楽派の貢献をつかめ、それ以外以降の作曲家を探索することは不要のようですが、自身の未知の世界でもあるので数人について概観しておこうと思います。

リヒター（Franz Xaver Richter 1709-1789)　 [ ]は筆者注
チェコ出身[J.シュターミッツと同じ]。フックスの『グラドゥス・アド・パルナッスム』に基づいた教育を受け、おそらくフックスに直接師事したものと思われる。イタリアへ旅行した後、1747年からマンハイム宮廷に仕ええる[J.シュターミッツは1741年から]。J.シュターミッツとともにマンハイム楽派の最初の世代を代表した。リヒターの器楽曲はこの時期に書かれ（交響曲、協奏曲、4重奏曲、室内ソナタ）、フーガの技法を多く用いたことが特徴。また1769年からシュトラスブール大聖堂の楽長を務め、宗教音楽に多大な貢献をした。弟子にM.クラウスやC.シュターミッツ[ヨハンの子]がいる。（以上、ラルース音楽事典、福武書店、1989より筆者再構成）

リヒターの6つのシンフォニーOp.4-5,A-dur,1760年頃の作品でロンドンで出版（音楽作品名辞典三省堂）されたというこの曲を筆者はパート譜しか確認できていません。幸運にも録音を聴くことができるのでパート譜だけでも楽曲の和声や構造は分かります。

 6つのシンフォニーOp.4から第5番、第1楽章冒頭（Vn.パート譜）

ソナタ・アレグロフォームで書かれているとみてよいでしょう。推移主題と第2主題が似通ってはいますが、52小節目からが第2主題。 展開部（60小節目から）ももち、その後再現（95小節目から）では推移主題も第2主題も回帰します。切れ目なく第2楽章（E-dur)へ続きます。2本のOb.2本のHn.という編成。何よりもアレグロの楽想が古典派的で心躍ります。そしてこの手の曲には初めて見ましたが、発想記号（譜例左上）Allegro con Brio が見えます。Allegro con Brioといえばベートーヴェンの5番が真っ先に浮かびます。

マンハイム楽派の始祖J.シュターミッツより8歳年長であるリヒターはマンハイムに仕官したのが1747年、J.シュターミッツが1741年なので、宮廷ではJ.シュターミッツの方が先輩ということになります。1769年から務めたシュトラスブール大聖堂の楽長時代、すぐれた教会音楽も残しているようですがここでは触れません。 

1760年頃のマンハイム楽派、リヒターの楽曲にもソナタ・アレグロフォームはありました。 

参考音源：リヒター作曲「6つのシンフォニー」　https://www.youtube.com/watch?v=PGNy7L5RVZ0 

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平野達也トリオ最新参考音源（今里ザットフォー2015年10月4日（日）の模様）
http://sociologbook.net/hiranotrio/20151004/LS110245.WAV

この音源は平野トリオのベースの岸さんのご厚意によるものです。私、平野は喉を痛めておりましたので、急遽、ドラムの弦牧さんが、MCを担当してくれています。この音源いつもながら期間限定のようなのでお早めにご鑑賞下さい。またライブ会場に直接お越しいただけたらと思います。
遠方から応援して下さるみなさま、こんな感じで演奏しておりますので時間が合う時は是非ライブ会場にお運びいただけますよう謹んでご案内申し上げます。

1.Little Melonae 2.Summer Samba 3.ジョニーへの伝言 4.Scrapple from the Apple (あれっ？ひらのさん熱ありますか？きし＆つるまきより)

 

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平野達也トリオ予定
△十三トミーズ (月間レギュラー出演)
2015年11月3日（祝）19:30〜　 P.平野達也、B.岸政彦、D.弦牧潔   
http://tommys13.web.fc2.com/Top/Tommys.html　
◯ザットフォー(月間レギュラー出演)
2015年11月13日（金） 19:30〜　レギュラー出演
P.平野達也、B.岸政彦、D.弦牧潔 
http://zattofour.com/ 

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平野達也作品の試聴はこちら↓
平野達也作曲：吹奏楽のための「青と赤銅色のオーバード」（ティーダ出版）